獲物の分け前 (ルーゴン・マッカール叢書 第 2巻)

  • 論創社 (2004年11月1日発売)
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感想 : 2

ルーゴン・マッカール叢書2巻。
虚しさばかりが残る狂乱の饗宴。
第1巻で、選択に失敗したルーゴン家の三男・アリスティッドが、故郷プラッサンを去り、パリへ出てサッカールと苗字を変えて、欲望のまま突っ走って、オスマンのパリ大改造を背景に財界でのし上がろうと企み、しかし失敗する話。

いいとこがあるんだか全然わからない上に、巨悪の貫禄も無いんだけど、なんとなくアリスティッドが憎めなかったりするのはなんで?(笑)
なんかこううたれても叩かれてもへこたれないというか懲りないところとか、とにかくしぶとい。そういうところは父親より母親にそっくりか?
…家系樹によると、野心は母似で、欲望は父似で、その欲望が彼の成功をジャマするのか。成る程。

話は18巻の「金」に続く〜。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: フランス−ゾラ
感想投稿日 : 2008年7月16日
読了日 : 2008年7月16日
本棚登録日 : 2008年7月16日

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