1つぶのおこめ: さんすうのむかしばなし

  • 光村教育図書 (2009年10月1日発売)
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本棚登録 : 948
感想 : 103
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インドの「算数昔話」である。これがもう、面白いのだ!
ゼロの発見もそうだったが、2の累乗のすごさは、昔からこうして人々を驚かせてきたのかもしれない。

少女・ラーニが王様にお願いしたのは、「一日目はひと粒のお米。でも翌日はその倍ください」。
翌々日も、そのまた翌々よく日も・・そしてひと月経つと、納めた年貢のすべてを取り返してしまうのだ。
けちんぼの王様から、貧しい人々をその知恵で救ったラーニ、あなたは偉い!
おかげでどんどん桁が増えてしまい、後半は数字を読むのにちょっと時間が掛かった(笑)

お話と挿絵のギャップも楽しいところで、インドの精密画が本格的で、とても美しい。
金色と赤が殊に冴えていて、目を近づけてしげしげと見入ってしまう。
日ごとに増えていくお米の描写が素晴らしく、30日目は見開き4ページ分で登場する。
読みながら「おおー!」と声を上げてしまった。
ここだけでもなんとか力を込めて開き続け、子どもたちに見せてあげたいところ。
掛け算を学んでからの方が、より楽しめる一冊。
算数嫌いの子どもたちも、数の不思議さを感じてくれるといいなぁ。
約12分。4年生以上。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 絵本・通年
感想投稿日 : 2013年10月23日
読了日 : 2013年10月3日
本棚登録日 : 2013年10月22日

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コメント 9件

だいさんのコメント
2013/10/26

>見開き4ページ分で
(見ていないが)スゴイ!!!
2*30だとインドの人口くらい?
お米の粒に、顔が書いてあったりして。

nejidonさんのコメント
2013/10/28

だいさん、コメントありがとうございます!
見開き4ページ分は、なかなかの迫力ですよ。
いわば「観音開き」ですからね。
もうひとり向こう側にいてくれないと、上手く開けません(笑)
お米の粒に顔が?はははは!
そこまでしたら違う分野の絵本になりそうです。

淳水堂さんのコメント
2013/11/30

こんにちは。
今度は3年生の読み聞かせに行ってきました。
事前にたくさん本を借りてきては長男に「これどう?」「それは1年生だな」「じゃあこれは?」「別にいいけど知ってる子もいると思うよ」「じゃあこれは?」「う~ん、僕のクラスでいいんじゃない?」と厳しくチェックされました。
これは最初は「ふーん」だけど、中盤から子供たちも楽しんでました。
しかし読み聞かせ、1年生はなんでも楽しんで一緒に拍手してくれるけれど、3年生だと「ふーん」「●●ににすりゃいいじゃん」と厳しいですね!

nejidonさんのコメント
2013/12/02

淳水堂さん、こんにちは♪
コメントありがとうございます。
3年生の読み聞かせに行ってらしたのですね!お疲れ様でした。
そうそう、その「ふーん」「●●にすりゃいいじゃん」は、ちゃんと聞いてくれている証拠です。
素直に言わないところが、可愛いじゃないですか(笑)
興味がないときは、寝ていたりお喋りしていたり、3年生くらいになるとあからさまですよ。
私は低学年よりも中学年、中学年よりも高学年の方がやりやすいです。
選書の幅もぐんとあがりますし!!
淳水堂さん、次も読み聞かせの機会がありますか?
また色々お話聞かせてくださいね!

shuwachoさんのコメント
2013/12/04

コメントありがとうございます。
子供に読んで聞かせたい本がたくさーんあってワクワクな本棚です。
この本、我が家のチビちゃんにも大好評でした。最後のページには一瞬ボーゼンとしていました。

nejidonさんのコメント
2013/12/04

shuwachoさん、コメントありがとうございます!
ワクワクしてくださって、とってもとっても嬉しいです!
「1つぶのおこめ」を読み聞かせするような年齢のお子さんがいらっしゃるんですね。
いいなぁ。羨ましいです。
これからまた、 shuwachoさんと本のお話が出来ると思うと、私もワクワクです。
こちらからもフォローさせていただきますね。
今後ともどうぞよろしくです!

淳水堂さんのコメント
2013/12/07

nejidonさん
読み聞かせで高学年の方がやりやすいなんてさすがですね。
うちの子供たちの学校では保護者に読み聞かせボランティア募集していますが、低学年人気で高学年けっこう空いているようです。
私もまだ2回目ですがけっこうおもしろかったのでまた希望出しています。
3年生に化学っぽい本とかないでしょうかね。。
今回が算数の本だったので、星とか「はやぶさ」とか言いのないかと探しているんですが、読み聞かせとなるとなかなかいいのがなくて。

nejidonさんのコメント
2013/12/07

淳水堂さん、こんにちは♪
コメントありがとうございます!
選書は楽しいけど、一番の悩みどころでもありますよね。。。
私の場合ただ大きな子の方が好きだというだけで(笑)全然たいしたことじゃないですよ。

この季節で化学絵本というと「ピーナッツなんきんまめらっかせい」なんてどうでしょう?
大人もよく知らない知識がぎっしりで、もちろん子どもたちは興味津々で聞いてくれます。
この本で、今のところハズシはナシです。
あと、少し季節はズレますが「新幹線のたび ~はやぶさ・のぞみ・さくらで日本縦断」も、すごく丁寧に描かれた美しい絵本です。
淳水堂さんにもどちらかを気に入っていただけると良いのですが。

淳水堂さんのコメント
2013/12/08

お勧め本ありがとうございます。
早速図書館で借りて確認してみます。

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