ハーブキャンディみたいな1冊。甘さを抑えた大人テイストで、ほんのりと風味を味わうことができる。諸外国のレズビアンがどういう過程で人を好きになり、その愛を伝えるためにどういう表現をするのか知れたらなぁと思ったけど、どの話もなんだか色々と控えめだったように思う。泉のように溢れてくる愛情を抑えきれずに我を忘れて突っ走る激情型なわけでもなく、もやもやする思いを伝えられずに甘酸っぱく残した記憶を美化する純情型でもない、恋愛感情というよりも憧れや畏怖に近いのかもしれない。修道女がよく出てくるのもあるけど、宗教が生活のベースにあれば自ずとそうなるのか。甘美なテーマで甘美でない、大人な1冊でした。
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- 感想投稿日 : 2018年9月18日
- 読了日 : 2018年9月18日
- 本棚登録日 : 2018年9月18日
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