「ツ、イ、ラ、ク」がとても良かったので、この本も手に取る。
ただ、「もうひとつの○○」なんて、本編を超えることはないので、あまり期待もしていなかったのも正直なところ。
だけど、うん、これも良かった。
『若さを失うということは、恋を期待できたころよりもずっと、焦るほど、恋に酷似した状態を期待するということだろう、おそらく』なんてフレーズは私らの歳になると沁みますね。。。
作者曰くこの小説集の主役は“時間”だと。
同じ時間を生きながら、それぞれに通過した時間はそれぞれに違うのだということを改めて知るのだけれど、一方、重ねてきた歳月の重さは誰にでも同じだけの呻吟を与えるのだということも、また思う。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
2007年読んだ本
- 感想投稿日 : 2007年8月5日
- 読了日 : 2007年7月29日
- 本棚登録日 : 2007年8月5日
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