タイトルと帯が良い。血の海で生き残った者だけが、シャンパンにありつける。

2010年2月15日

読書状況 読み終わった [2010年2月15日]

開高健の修辞的豊饒さの決定版。でっぷりとした文体でお腹いっぱい。

2010年2月15日

読書状況 読み終わった [2010年2月15日]

怪しい話満載。そう怪しくない話も佐野さんにかかれば、十分に怪しくなる。

2010年2月15日

読書状況 読み終わった [2010年2月15日]

池澤さんの植民地主義的な感じが、良い方向に向いている読み物。初出が機内誌というのも、俗っぽくていい。写真が美麗。

2010年2月15日

読書状況 読み終わった [2010年2月15日]

牧歌的運動への美しき追想。歴史的背景がうまく活劇にはめ込まれている。燃え上がるB-52とコザ騒乱の炎が、語り手の中で繋がる後半の展開は圧巻。ただ、ラストの淋しさは老衰化した世界に対し、働きかけが弱い(その辺が不満)。

2010年2月16日

読書状況 読み終わった [2010年2月16日]

図解がいい。一級の資料だ。そして中身に関しては、現地のガマに入る前に読むか、入ってから読むか。それが問題だ。

2010年2月16日

読書状況 読み終わった [2010年2月16日]

今再び瑞々しい恋愛物語として、このサヨク小説を読み返したい。運動にも真面目、恋にも真面目、意外にまともである。これを許せなかった全共闘世代は、無論了見が狭い。

2010年2月16日

読書状況 読み終わった [2010年2月16日]

大陸へのロマン満載。よく言われることだが、最後は息切れしている感があり、少し残念。歴史のうねりや、恐ろしさが強く前面に出ている。

源氏物語以来の日本文学の到達点であると、川端康成も激賞した悲愛のカノン。時代と共に確実に風化するレトリックに心血が注がれ、惜しげもなく絢爛な言葉が叩き付けられている。そして、禁忌を巡る物語の圧倒的強度。だが、この鉄壁の小説的要素の内実は、作者の私小説的混沌にある。優雅と、禍々しいまでの自らの激しさに引き裂かれた松枝清顕は、三島由起夫の青春そのままだ!

2010年2月17日

読書状況 読み終わった [2010年2月17日]

ミキサーにかけられた少女達、その荒涼とした眺めを前にすると、何故だか私はすっきりとした気分になる。三十路以降の人生は荒野である。その決意と悪ふざけに満ちたリリシズムは、デコボコの不条理街道を驀進するための道しるべでもある。会田よ、俺はまだ足りないぞ。

2010年2月17日

読書状況 読み終わった [2010年2月17日]
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