狼と香辛料 (6) (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2007年12月10日発売)
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本棚登録 : 1667
感想 : 78
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狼と香辛料シリーズ6巻。前巻ラストで次は波乱含みの展開になるのかしら、と思っていたらわりかし穏やかな展開でした。この二人にとってはアクシデントですら、旅の終わりを伸ばせる言い訳になっているのかな、という感じです。相変わらず面倒くさい二人だ……。悪い意味ではないのだけれど。

ホロの故郷に帰るという明確な目的があって、その旅の道中でいろいろな事件に巻き込まれていくというこのシリーズ。4巻あたりまではそういうシリーズの大きな目的はありながらも、各町での事件は一話完結形式で終わっていたのですが、前巻の5巻から、巻数をまたいでより大きな陰謀の気配が強くなってきた気がします。

この6巻でも次巻への含みとなる、硬貨の取引をめぐってのきな臭いやり取りが見えてきて、より大きな展開が待っていそう。そこにホロの故郷の問題も絡んできて、これまで以上に読み応えある展開が期待できそうです。

今回は次の展開へのつなぎの巻という印象が強かったけど、二人の関係性の深化は強く感じました。お互いを思い合って、それが空回りしたりして、そこらへんのいじらしさがなんとも笑える、というかキュートでした。そんな二人の間に新キャラも登場し、二人の関係性の変化にもより期待したいところです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: SF・ファンタジー
感想投稿日 : 2021年10月5日
読了日 : 2021年10月2日
本棚登録日 : 2021年10月2日

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