嗤う闇―女刑事音道貴子 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2006年10月30日発売)
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本棚登録 : 1218
感想 : 112
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やっぱり、「女刑事 音道貴子」は最強の女性刑事モノの一つだ。

「未練」と「嗤う闇」を続けて読み返してみた。って、ミステリーを何度も読み返すワタシって、どうヨ。

トカゲと呼ばれる機捜の隠密部隊での活躍を描いた「凍れる牙」、人質にされ、過酷な状況に陥った「鎖」の長編小説2作を経て、「未練」と「嗤う闇」はどちらも短編集。

さまざまな表情の音道貴子に出会える。

例えば、「鎖」で大きなダメージを負った直後から始まり、しかし、ゆっくりだが、再生を果たす「山背吹く」。幼児殺人、そして幼児虐待がテーマとなった「聖夜まで」など、事件に真摯に向き合う、立ち向かう音道の姿が生き生きと描かれている。

さらに、音道とコンビを組む刑事たちも個性的て面白い。なんといっても、「凍れる牙」でコンビとなり、「鎖」にも登場した滝沢刑事にまた会えたのが嬉しい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 警察小説
感想投稿日 : 2017年9月4日
読了日 : -
本棚登録日 : 2017年8月16日

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