街場の現代思想 (文春文庫 う 19-3)

著者 :
  • 文藝春秋 (2008年4月10日発売)
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若い世代に向けて書かれたメッセージ。解説本のようである。第3章、街場の常識から現代、日本社会の常識を若者に向けに語っている。常識を説明するのは難しいと思うのだが、本書の内容はよくわかった。

・敬語とは、素の自分をさらさないために、相手をかわすためにある。自分を守るために。
・人間が他の動物とのちがいには、墓を作ることだという。新しい見方である。
・結婚という終わり無き不快。考えてしまう。
・大学について、何のためにあるのか?必要ないかと考えてしまう。社会から求められているものを作らずに、存在意義はあるのか?学生に対するサービスというもの。
・文化資本について考えること。持つものと、持たざるもの。階層が決まっている。それが、金がないためではなく、教養がないことに因を発し。気付いていないとは痛烈。
・随分聞きなれない言い回しが出てくる。一昔前の教養人は、このような表現、常套句を用いたのだろう、自分の不勉強を感じるとともに、良書に触れなければならないことを感じた。
・著者特有の言い回しがあるが受け継がれた思想の表現を変えたものである。

マジョリティ⇔マイノリティ

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年7月11日
読了日 : 2012年11月12日
本棚登録日 : 2012年11月6日

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