ロミオとジュリエット (新潮文庫)

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 いがみ合う両家のすれ違いで起こった悲劇の恋愛を描いた言わずと知れたシェイクスピアの代表作。
 演劇の脚本なので、読む前は地の文で描かれるはずの描写を想像して補わなければいけないところもあるんじゃないかと危惧していたがそんなことはなく、とても楽しく読めた。
 ロミオはジュリエットに対し一目惚れをして神父に浮気を窘められるような惚れっぽい描写がしっかりなされていたが、ジュリエットはロミオにキスされた時にはお洒落な言い回しなだけかもしれないが婉曲的な表現で返事をしていたのに実は恋に落ちていたという展開で、そこは納得できなかった。また、最後の薬や手紙がどうもご都合主義に感じられてしまった。けれど、解説によるとこの物語には原作や元になった話が存在するようで、それを踏まえた理由があるのかもしれない。
 他の文学でもシェイクスピアの作品からの引用があることが度々あり不思議に思っていたが、実際に読んでみると、ウィットに富んだ思わず口にしたくなる台詞が多々あり、腑に落ちた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年10月19日
読了日 : 2022年10月19日
本棚登録日 : 2022年10月19日

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