確かにテーマは面白いし、今までに伝えられている本がどのようのして現代に伝わっているかの話は魅力的。著名な作家の失われてしまった作品に関する部分はロマンを感じるところであり、大変興味深いけど、この本全体でいうと、なんだか物足りない感じに終わってしまう。
おそらく、それはこの本を読む前提知識がある程度必要であることと、この本がそれぞれの作家に対して作者個人の方向からの視点重視で書かれているからだと思う。
そして、文末で知ったのだが、この日本版は原書よりかなりの作家を削っているとのこと。井原西鶴をなぜ削ったのかわからないが、とにかくこの本を本当に知ろうと思ったなら原書をあたってみるのもいいかもしれない。
ただ、この作品を訳すのは大変だったと思う。膨大な知識が必要だから。
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- 感想投稿日 : 2009年9月10日
- 読了日 : 2009年10月10日
- 本棚登録日 : 2009年9月10日
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