どこか冷めた雰囲気のある死神・千葉は、対象者を一週間調査し、死について「可」「見送り」の判断を下す。
「可」とされた者は八日目になんらかの理由で死亡する。
本書は、死神・千葉が出会う6人の人生最期(となるかもしれない)の一週間についてまとめた短編集である。
死神であるがゆえに、人間とは一際異なった視点から描写される人間の模様はある種滑稽であり、また、ある種奇妙に映るかもしれない。しかし、それゆえに人間の行動は美しい。
人間は時に必ずしも理性的ではない行動をとる。それは任侠や愛情、義務感など理由は一つに限られないが、死神からみればそれも含めて「面白い」のだろう。
伊坂幸太郎の放つ異彩なファンタジー。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2020年9月8日
- 読了日 : 2020年9月8日
- 本棚登録日 : 2020年9月8日
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