「量子論」を楽しむ本 ミクロの世界から宇宙まで最先端物理学が図解でわかる! (PHP文庫)

著者 :
  • PHP研究所 (2000年3月31日発売)
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感想 : 33
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他の本で「光は粒であり波である」というものがノーベル賞もののすごい発見、ということは知っていたが、それがどういう意味かよくわからなかった。
だって、普通に水面の波だって、原子という粒のあつまりでかつ波ではないか。
それとも一粒が波といいたいのか? それではどんな意味か、まったくわからない。
そう思っていた。そんな疑問を1冊かけて丁寧に解説し、解決してくれた。

本書は、前者(粒の集まりが波の性質を持つ)の考えは違うと最初に明確に明言してくれている。
量子は一粒が波の性質をもっているという後者が正しいらしい。
これは数学的に証明された事実である、ということだ。
ここまでは当時から大半の物理学者が認めた事実であり結論である、と。

では、一粒で波である性質をもつということはどういうことか。
それをアインシュタイン達物理学者は考えて論争した。
そして、それは確率の波である、と。
観測した時点で未来がひとつに収縮しただの粒になる波……ここが受け入れられない物理学者も多かったという。

なんとなく物理の本を数冊読んでわかったようなわからないような、となっていた自分のような物理素人にも、
これが量子論にちょっと興味がある人の1冊目でも両者におすすめできる良書。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年1月31日
読了日 : 2022年1月31日
本棚登録日 : 2022年1月31日

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