記号と事件: 1972-1990年の対話 (河出文庫 ト 6-5)

  • 河出書房新社 (2010年8月3日発売)
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感想 : 16

いろんなイメージが押し寄せてきた。世界に何が闊歩しているのかというのは、しかしドゥルーズの言うように概念の問題なのだろうか。概念の創造が哲学の仕事であると断言するドゥルーズであるが、それは世界を抽象の力で捨象していくことではないと思う。生成変化、事件、逃走線、印象的な用語は、すべて現実界に寄り添うことから生じる。そうして、ややもすると硬直化し陳腐化してしまうものを必死に振り払うような仕草が眼前に現れるようである。産業音楽もテレビも誤った概念の象徴のように考えているのかもしれない。どうすれば虚無感を背負って生きていかずに済むのか、問題はそこに立ち戻っていく。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2013年2月11日
読了日 : 2013年2月11日
本棚登録日 : 2012年2月2日

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