初葉室。直木賞受賞作。藤沢周平著『闇の歯車』にて、時代小説の面白さに気付き、本書で二作目。この作品を読み始めたのが私の仕事での失敗により、近いうちにおそらく“解雇”になるであろうタイミングと云うのは、何か運命を感じた。切腹と解雇。秋谷が庄三郎と郁太郎を助けに行くところは思わず涙が流れた——。読む前は逆だと思っていたが、人生とは終わる日がきっちり判っていた方が有意義かも知れない…。秋谷の人間性、凛とした真っ直ぐな生き様。秋谷の家族への想い。その逆もまた然り。庄三郎が秋谷を慕っていく過程。等々…読み処が本当に多い。大変良い作品に出会えた。続編であろう『草笛物語』は是非とも読みたい^^
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
時代・歴史
- 感想投稿日 : 2018年5月30日
- 読了日 : 2018年4月11日
- 本棚登録日 : 2018年1月30日
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