上巻以上に、一人一人のコンクールを追っていくごとに、読み進めていく手が止まらなくなる作品だった。これが作中にもあったように、風間塵という才能があって、それぞれの音楽家たちへの活性剤になっていることにも繋がっているのだと思う。上巻ではマサルや亜夜は遠い存在だと感じていたけど、最後には一人の音楽家としてレベルは上がったにもかかわらず、身近に感じられるようになったのも不思議な気持ちになって、その中で高島明石のエピソードにも温かい気持ちになった。ほんと音楽の解釈って、作曲者と演奏者の哲学なんだなぁ、と。また特に下巻は登場する曲すべて、すぐに聞きたくなって、一人一人のエピソードで必ずかけながら読んでいたことが自分にとって印象的だった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2024年1月4日
- 読了日 : 2024年1月4日
- 本棚登録日 : 2024年1月4日
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