突き抜ける人材 (PHPビジネス新書 208)

  • PHP研究所 (2012年1月19日発売)
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感想 : 42
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その名も突き抜ける人材ゼミという、軽井沢で波頭さんや茂木さんと5日間を過ごすという企画の選考会でもらったこの本。就職活動中の自分にとって問題意識が芽生えるいい本だったと思う。しかしこの中で書かれている、日本はリーダーがいない総中流社会とか、批判ばかりだとか、死を意識しろだとか、メディアが官僚が目利きが教育が、…だとか、そういった問題意識を持っている人というのは相当数いると思う。というかほとんどの人が既に持っている。問題はその先、それを実現できない現実だろう。
僕自身国からお金を払ってもらって教育を受けている若者として、なぜこうも社会を変えるためのパワーがないのかと自問してみると、生きていく事への現実感が著しく乏しいのではないかと感じる。周りにいるパワーのある学生を観察していると、よく言われるビジョンというものがやはり他の学生とは違う。ではビジョンとは何であり、どこからくるのか。僕が思うにビジョンとはその人の中の世界の鮮明度であり、見てきた世界の多様性・広さ・濃度からくるのではないかと感じる。いかに個々人に対して特殊な教育ができるかが大切で、学校はその特殊な個人が出会える場所であるべきではないかと思う。そう言った意味でこの本の中でかかれている私塾という考えはあってしかるべきで、昔の寺子屋のような存在が普及するといいのではないだろうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2013年8月10日
読了日 : 2013年8月10日
本棚登録日 : 2013年8月6日

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