生まれる森

著者 :
  • 講談社 (2004年1月29日発売)
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本棚登録 : 1294
感想 : 222
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P115
「幸せにしたいと思う事は、おそらく相手にとっても救いになる。けど、幸せにできるはずだと確信するのは、僕は傲慢だと思う。」


あとがきに
誰かを救いたいと思うこと。その相手の手を放すか、それとも掴むのかの一瞬の違いが恋愛の残酷さである。
中略
実際にそうするかは本人次第だとしても、だれもがかならず最後には森から出て行くことができるはずだと私は思っている。


なんかあとがきが一番好きだな。
野田ちゃんのサイトウサンって恋愛だったのかな。雪生も恋愛なのか?
島田さんも最後にこれは恋愛小説なのか、という疑問を口にしていたけれど、読んで思う事は恋愛の苦しさではないのかな、と思ってしまった。

でも、森には入り込んで彷徨った人には、野田ちゃんもきくちゃんも雪生くんも優しい人だな、と思う。きくちゃんが一番健全で好きだな。健全な人がいると、ホッとする。でも最後の島田さんのあとがきも健全。自分から森から出て行くことができると私も信じたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2022年11月17日
読了日 : 2022年11月17日
本棚登録日 : 2022年10月7日

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