ヴァージニア・ウルフ初めて読んだけど、題名で想像してたより意外に硬派なエッセイなのでびっくり。でも、皮肉っぽさや言葉遊びの楽しみは存分に発揮されている。読書・(とくにイギリスの)文学についての話題が多く、そういうのに詳しい人ならもっと楽しめるのかも。時代が作家に与える影響について語っている「斜塔」で、作家が属してきた上流階級を塔に見立て、その傾き始めた塔の上に居座りながらも塔を攻撃する欺瞞と苦しさを指摘しているのは面白いなと思った。いわゆるインテリ層って今もなおそんな感じではないか。
最後に収録されている短編小説2編がとても面白かったので、今度は小説を読んでみようかな。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
エッセイ
- 感想投稿日 : 2022年6月3日
- 読了日 : 2022年6月3日
- 本棚登録日 : 2022年6月3日
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