毎回そうであるが、この巻でも驚くべき凄まじいシーンが随所に見られる。
大名同士の茶室での殴りあいの喧嘩あり、密室での毒殺あり。
京の都大路での古田織部と伊達政宗の大がかりな小芝居。語義矛盾を覚悟の上で僕はそう呼びたい。
そして徳川家康と千利休との茶室での思惑のぶつかり合いには読者は間違いなく固唾を呑むことになる。
巻末はおそらくこの物語全巻を通しての名シーンと呼べるだろう。
古田織部に追随する若いへうげものたちの登場に、織部の立ち居地が変わりつつある。
侘び数寄者としても戦国大名としても古田織部には風格が備わってきたようだ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年8月30日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2011年8月30日
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