ネバーランド (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2003年5月20日発売)
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本棚登録 : 14741
感想 : 1436
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4人の少年達が松籟舘で、自分のことについて告白する。それぞれが辛い過去だったり、秘密があったりして重い話だった。だか、読んでいて不思議と「重い」と感じることは無かったように思う。いや実際、「重い」と感じてはいたが、すぐに無くなったイメージ。寛治や統の陽気さによるものなのか、作者の場面切り替えが上手かったのかよく分からないが、話の内容の割には読みやすかった印象を受けた。
ラストでは、伏線を回収するような事はせず、自然に終わったイメージだった。残っている謎もあったが、自分の中では不思議とモヤモヤとした感じは無かった。

4人とも、ギスギスする事はあったが、それでも見えない友情がある所に、なんだか羨ましさを感じた。

最初、ネバーランドというタイトルがよく分からなかったが、解説をみて、「4人が過ごしている時間そのものが、青春時代というひとときそのものが、長い人生の中では、ネバーランドなのである」という所をみて納得した。

たった1週間のお話で、伏線回収などもあまり無く物足りなさを感じる事もあったが、4人の共同生活や小さな事件には、ワクワクさせる要素があって面白かった。


読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年3月30日
読了日 : 2023年3月30日
本棚登録日 : 2023年3月27日

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