いっぺんさん (文春文庫 し 43-4)

著者 :
  • 文藝春秋 (2011年2月10日発売)
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感想 : 57
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花まんまの次の次に買った本で、①を読んで、朱川作品集めを始めた。ホラー、理不尽色が半数ある短編集。

①いっぺんさん
特に前半のしーちゃんと私の描写がいい。子供の頃「世界」はこんな感触だったな。
②コドモノクニ
悪趣味。苦手。残酷でブチッと切られる感じ。ただ子供の頃想像した恐怖のよう。
③小さなふしぎ
ささやかで上品でかわいらしい幽霊の話。味わいあるなぁ。音まで聞こえてきそう。
④逆井水(さからいみず)
初読時、発想がすごいと思った。今は笑ってしまうな。思い出すドリフ混浴コント。
⑤蛇霊憑き
なるほど、と思ったが気持ちの良い話ではないな。ホラー好きの人はOKかも。
⑥山から来るもの
救いようのない話。これもホラー好きの人向き。
⑦磯幽霊
この話(ホラー)は抵抗感なし。「海から手が」誰でも想像したことあるかも。
⑧磯幽霊・それから
実体験のような続編。ブラックだが、意外な角度からの話の切込みはおもしろい。
⑨八十八姫(やそやひめ)
淡い思春期の香り漂う、残酷な民話ファンタジー。ま、昔話にはこの類いが多いか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年8月8日
読了日 : 2021年7月25日
本棚登録日 : 2021年7月25日

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