ペンネームに「幸」が付いた5人の作家が紡ぐ「幸せ」についての物語。
ちょっぴり軽い女好きな同僚の結婚式。式の間、ちらほら見られる、彼の不審な行動の理由・・・「Weather」伊坂幸太郎
ショッピングモールを仕事場とする女刷り師。彼女が出会った同業の親子・・・「天使」山本幸久
ぼくは君の生まれ変わり。初老の男性に面と向かって言われたOL「ふりだしにすすむ」中山智幸
母親と送る自堕落な生活に満足していた少女の絶望「ハッピーエンドの掟」真梨幸子
バーで出会った死神の幸せとは「幸せな死神」小路幸也
伊坂作品は思っていたほどではなかったかな?一番期待してしまったからなぁ。ちょっとらしくない感じでした。悪くもないんだけどね。
山本作品もらしくないけど、これはよかった。このショッピングモール、モデルがあるとしたら多分あそこだなーって予想がつきました。今度行ったらニタニタしてしまいそう。
中山作品は、こういう形で書かれる幸せもあるんだなーとさらっと読了。可も不可もなく。
真梨作品。この人らしい話だし、とても面白かったのだけれど。純粋に幸せな話を読んで幸せな気分になりたい気分で読んだので(そういう人って多いんじゃないかなぁ)ちょっとこれは余計だったかなぁと。あらゆる幸せの形を描くとしても、真梨さんを呼ぶ必要ってあったの??
小路作品。うわぁ、伊坂さん意識してる・・・んだよねぇ?そういのがバレバレなタイトルだけど、あえてなの?にしても中身が伴ってないけど。小路さんが時々書いちゃうお綺麗ごとワールド炸裂で私はいただけなかったです。
と、いう訳でー、テーマを絞った上でのアンソロジーでしたが、それぞれの作家さんのいいところが出ていないので残念でした。企画は面白かったのにね、なんでだろ。
- 感想投稿日 : 2012年7月17日
- 読了日 : 2012年7月17日
- 本棚登録日 : 2012年2月4日
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