英語でよむ万葉集 (岩波新書 新赤版 920)

著者 :
  • 岩波書店 (2004年11月19日発売)
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本棚登録 : 327
感想 : 28
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 リービ・英雄はなぜ、日本語で小説を書くのか。ボクに、ずっとあるのはその疑問です。この本はアメリカでも有数の日本研究者である彼の代表的な仕事である「万葉集英訳」の、たぶん大衆化書籍だろうとたかをくくって読み始めましたが、噛んで含めるように、万葉語から英語へ移し替えていく作業の実況中継を語りながら、万葉集そのものに対するリービ英雄自身の考えや感想や、柿本人麻呂をはじめとする万葉歌人の生活や、その時代状況の解説も語られているうえに、「詩とは何か」という根本問題に触れていくという、とんでもない万葉集入門書でした。「名著」といっていいですね(笑)
 読み終えて、矢張り、彼がなぜ日本語で書くのかはわかりませんでしたが、彼の日本語が半端でないことはよく解りました。
 ブログにもあれこれ書きました。覗いてやってください。
 https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202303160000/

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学・日本・古典
感想投稿日 : 2023年5月7日
読了日 : 2023年5月7日
本棚登録日 : 2023年2月3日

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