存在と時間(一) (岩波文庫)

  • 岩波書店 (2013年4月17日発売)
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存在と時間(一) (岩波文庫)
(和書)2013年08月27日 15:05
ハイデガー 岩波書店 2013年4月17日


ハイデガー「存在と時間」の新訳。

旧訳は読みましたが実存主義やアナキズムについて全く知らず、通読だけしました。最近は勉強もしてみまして、その哲学的な価値を知るようになってきました。同じハイデガー「現象学の根本問題」をこの前読みその後この新訳を見つけた時は「存在と時間」を再読する時宜を得た感じがしました。

哲学は格差とその解消の問題に集約されるように感じます。愛国者やエリート、選民思想としての宗教は格差の申し子です。それに対しアナキズムや宗教批判は格差の解消を目指します。実存主義はそういったアナキズム・宗教批判を現象学という学として捉えることを射程にしていると思います。

それは相対性理論と量子論の関係にも言えることです。神の視点は格差を正当化するのかそれとも格差を解消する哲学としありえるのか。それが哲学的に最も重要になる理由です。

この新訳はかなり気に入りました。今は二巻までしか出ていませんので取り敢えずそれを読みます。続巻が楽しみです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年9月27日
読了日 : 2013年8月27日
本棚登録日 : 2020年9月27日

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