生成文法の企て
(和書)2013年10月08日 20:29
2003 岩波書店 ノーム・チョムスキー, 福井 直樹, 辻子 美保子
言語学の専門的な理論や用語などよくわからないところもありました。
ただこの本を読んで有益なところがあった。
それはナショナリズムというものが言語の同一性によって根拠付けられることがありえる。そういったものへの警戒をソシュールなどがしているのだろうと思う。その言語の同一性により格差を形成しようというナショナリズムに対し明確なそしてラディカルな批判により格差を解消しようということがありえる。それが生成文法であり普遍文法なのだろう。普遍文法によって言語のナショナリズムの根拠はありえない。ナショナリズムが虚構であることを明確に証明するものである。
チョムスキーの姿勢はそういった言語学者の姿勢と反戦運動又は平和活動家(反体制知識人)としての姿勢があると思う。それが結びつく共通の視点は格差の解消としてある平等又は平和の哲学なのだと思う。
チョムスキーの言語学者と平和活動家の姿勢は見事に一致していて矛盾がない理由なのだ。
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- 感想投稿日 : 2020年9月27日
- 読了日 : 2013年10月8日
- 本棚登録日 : 2020年9月27日
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