村上春樹の短編集。再読して当時読んだ時に理解できなかった「象の消滅」をまた読んでやはり理解できなかったが主人公の考えである、象の消滅以降の遠近法が定まらなくなった、行動した後と行動しなかった場合との差異に違いを感じなくなった、というような文章を読んで頷かされた。この短編集は良い意味でも悪い意味でも破廉恥な、というかそれが本来の村上春樹だと思うのだけど、首を傾げながら読んでいった。そのなかでも昔と変わらず好きだと思ったのは「ファミリー・アフェア」だった、全体の軽快なリズムが心地よかった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年8月4日
- 読了日 : 2020年8月4日
- 本棚登録日 : 2020年8月4日
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