これほど静かでそれでいて厳しさを秘めた対談を読んだのは初めて。天才数学者岡の幅広い関心とその思索を平明で的確な言葉で解読していく小林の聞く力に圧倒される。「今日は飲みますよ」と対談後の宴会も示唆されている。かつて11PMという悪質番組でお互いに面識のない詩人金子光晴とボクサー輪島幸一が対談してお互いの職業を当てるという素晴らしい企画を思い出した。調べたら同時期、さもあらん。現代、こうした寓意と好奇心に満ちた対談が成立しない時代になってはしまいか。
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- 感想投稿日 : 2016年12月27日
- 読了日 : 2016年12月27日
- 本棚登録日 : 2016年12月19日
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コメント 1件
kemtarouさんのコメント
2016/12/27