優雅な生活が最高の復讐である (新潮文庫 ト 21-1)

  • 新潮社 (2004年8月1日発売)
3.36
  • (10)
  • (9)
  • (35)
  • (2)
  • (3)
本棚登録 : 248
感想 : 19
3

まずタイトルが圧倒的に美しい。「Living Well is The Best Revenge.」というスペイン語の諺らしい。フィッツジェラルドの『夜はやさし』の元々のモデルとなったジェラルドとセーラのマーフィー夫妻の伝記。夜はやさしの何とも言えないもの哀しい感触は覚えているけど、もう一度読み直したい。

生活にスタイルを持つこと。身なり、食事、友人との交流に決して手を抜かず、洗練を保つこと。お金はあるけどなんだか擦り切れた人もいる一方、お金はそんなにないけど美しい生活をしている人もいる。彼らは金はそこそこあって美しいて感じなのだけど、スタイルを持つことの格好よさは再実感させられる。そこには自分の意志で人生の洗練さを維持しようとする努力があるし、ジェラルドの「手を加えないかぎり人生はとても耐えがたい」という台詞は一つの真理だと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年7月11日
読了日 : 2014年7月11日
本棚登録日 : 2014年7月11日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする