梶井基次郎全集 (ちくま文庫 か 2-1)

著者 :
  • 筑摩書房 (1986年8月1日発売)
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本棚登録 : 730
感想 : 67

梶井基次郎の文庫版全集。
丸善の京都本店に行ったら梶井基次郎の何かを買わねばならぬ……ということで、『檸檬』の岩波文庫版や角川文庫版などをコツコツ買い集めていたのだが、本書をもって、恐らく現在、新刊で入手可能なものは全て揃ったと思われる。『来年から京都で何を買うべきか?』というのはさておき、夭折した作家である梶井基次郎が遺した文章はさほど多くない。何しろ遺稿や断片的なテクストまで纏めて、文庫1冊に収まってしまう(昨今の文庫本としてはやや分厚い上、本文級数はかなり小さくはあるが)。実際のところ、代表作だけで良ければ、各社から出ている文庫でほぼほぼ読めてしまうのだ。しかし、例えば夏のフェアの限定カバー(新潮社の真っ黄色は何度見ても凄い)や、丸善限定の複刻カバーなど、つい買ってしまう魔力のようなものに満ちている。お陰で『檸檬』が家に何冊あることかw 因みに全集は単行本版も持っている。
さて、本当に来年から、京都丸善で何を買おうか。流石に『檸檬』ばかりあってもしょうがないしなぁ……。
無論、梶井基次郎本人が行った『京都の丸善』は既に無く、移転した先も1度閉店している。現在、京都BALのテナントとして営業している『京都本店』は、屋号は確かに丸善だが、DNAとしてはジュンク堂の方が強く出ているように感じる。しかし、『京都』の『丸善』という、少しばかり(?)特別な店で買うのだから、買って満足するものを選びたい。次に行くまでに、そういう本に出会えるといいのだが。ただ、読みたい本ってついその場で買っちゃうのよねぇ……。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年5月8日
読了日 : 2019年5月8日
本棚登録日 : 2019年4月30日

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