庄野潤三の家族小説集。『山茶花』を除き、全て文庫未収録の作品が選ばれている。
収録作は短編としても短めのものが大半だが、ちょっとした会話や景色が鮮やかに切り取られて、読んでいると気持ちがいい。特に親子の会話は暖かい。
収録作で最も長い『山の上に憩いあり』は、河上徹太郎との交遊を描いたエッセイ。ジャンルとしてはエッセイになるのだろうが、庄野潤三の家族小説のように暖かい味わいがあった。この時代の文士は家に招いたり招かれたり、人間関係が濃密だなぁ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2014年8月11日
- 読了日 : 2014年8月11日
- 本棚登録日 : 2014年8月6日
みんなの感想をみる