特撮愛という愛情表現を、庵野秀明氏の製作したショートフィルムやプロデュースした展覧会などで体感、実感することがここ数年ありました。なるほど、一昔前ならマニアの嗜好だったそれらを表舞台に引っ張り上げた氏の功績は大きいと思います。
しかし、ことその愛情を文章で表現することにかけては、やはり山本弘氏に適うものはいないのではないでしょうか。や、単にワシが本作シリーズ以外に「特撮小説」を読んだことが無いってだけでもあるのでしょうが。
そう、このシリーズは著者の、「特撮」へのラブレターでは無いか、そんな埒もないことを感じます。
ワシはさして特撮物に詳しくありませんが、それでも溢れ出る過去作へのリスペクトはビシビシと感じますし、それでいてしっかり「作品」あるいは「小説」としてはオリジナルを貫いています。その独創性である、怪獣を、造形などとは別の意味で、SF的に「リアル」に描いた視点は、やはり前作に続き面白いものです。
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- 感想投稿日 : 2014年4月4日
- 読了日 : 2013年7月27日
- 本棚登録日 : 2013年7月27日
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