私の男

著者 :
  • 文藝春秋 (2007年10月30日発売)
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本棚登録 : 5026
感想 : 1014
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花の感情だけに入り込んでいけば、くらく沈みゆくような悲痛な恋の話。愛するおとこに、人生すべて与え、与え、奪われつくし、それでもその愛だけを頼りに立つ老女のような若い女。「離れなければならない」と、身を引きちぎる思いで光りのあたる人生に挑むが、失いきれず立ち尽くす。
読んでいて迫りくる、花のあまりの悲しみ。

これは女のひとのための物語と思う。男性はこんなものつきつけられたら嫌ではないだろうか。美郎は、ほのかにしかこの物語に気づけない。…おんなのこはみんな、過去の悲恋をかくして、あなたのまえで微笑んでいるのかもしれない。それがたとえこれほどおぞましいものでないとしても。
(なんて。
ところで作者が別の本にて、淳吾のビジュアルはオダジョー派とトヨエツ派がいて…という話をされていた。おもしろかったです。私、オダジョー派です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年2月12日
読了日 : 2013年2月12日
本棚登録日 : 2013年2月12日

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