『24人のビリー・ミリガン』じゃないけれど
エッセイと小説では完全に別人格の、
「2人のしをんちゃん?!」かと思ってしまうほど作風の違うしをんちゃん!
ついにこの作品で人格統合を果たしたというか、
趣味と実益を兼ねたというか、
とにかく楽しげに作品を書き上げています♪
薄暗い室内に、やる気の「や」の字も見当たらなかった
社史編纂室の面々が、
後ろ暗い匂いの漂う「高度成長期の穴」の取材に
上層部からの圧力がかかったのをきっかけに
一丸となって会社の暗黒時代を暴くために立ち上がる!
。。。と、これだけでも普通におもしろくなりそうなのに
その手段として登場するのが同人誌、というところに
まさにしをんちゃんの真骨頂が発揮されるのです。
作中にしばしば登場する同人誌掲載用の
BL小説から怪しげな時代小説(?)、冒険小説も楽しく、
「うん?しをんちゃんの本にしてはあっさりしたカバーイラスト。。。」
と思ったら
表はお偉いさんの目をくらますための「表社史」のそつのないカバー、
カバーを外すと、同人誌に使用した「裏社史」用の写真が
ちゃんと現れてくる装丁もサービス満点で、
三浦しをんファンにはたまらない1冊になっています♪
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ま行の作家
- 感想投稿日 : 2012年6月12日
- 読了日 : 2012年6月11日
- 本棚登録日 : 2012年6月12日
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コメント 3件
円軌道の外さんのコメント
2012/06/13
まろんさんのコメント
2012/06/13
まろんさんのコメント
2012/06/15