実は本編よりも怖いんじゃないか?…という、伊藤潤二による表紙&中表紙が不気味な本アンソロジーのテーマは「教室」。異形だからして、当然学校の怪談的な内容に偏ることはなく、作家それぞれのユニークな発想着想の物語を取り揃える。そして、地味(?)なテーマが示すとおり、派手さはないが色々な感情がジンワリ湧いてくるアンソロジーである。
さて、今回は、朝松健「侘びの時空」、飛鳥部勝則「花切り」、岡本賢一「必修科目」、小林泰三「あの日」、平山夢明「実験と被験と」、石神茉莉「海藍蛇」と、なかなか打率の高いアンソロジーではあるが、私のように遅れてきた異形ファンならば、比較的派手目(例えば、宇宙生物ゾーンとか、蒐集家とか、怪物團とか…)なアンソロジーを読んでからの方がより楽しめるだろう。但し、朝松氏の一休シリーズがお好きな人は「侘びの時空」は必須。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
アンソロジー
- 感想投稿日 : 2011年2月16日
- 読了日 : 2011年2月16日
- 本棚登録日 : 2010年12月9日
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