行動経済学の逆襲

制作 : Richard H. Thaler 
  • 早川書房 (2016年7月22日発売)
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本棚登録 : 788
感想 : 38
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きっかけは、仕事先の部長の「ナッジを見てうまく使いたい」という言葉に、「ナッジ??」となって、検索して手に取ってみた。

「ナッジ(小突く)」という言葉の生みの親である、リチャード・セイラー氏がこの本の著者。本の構成は、セイラー氏の提唱する行動経済学が、それまでの経済学派からの攻撃を受けながらも実証を元に認知されていく過程が、いくつものストーリーで展開されていく。ページ数で行くと約500ページあり、章立てで行くと33章あるので… お腹いっぱいになる。

この本を読む個人的な動機が、次回部長にあった時に、ナッジの意味を理解しつつ、提案をすると言う事だったが… この本で言われている例は、「駐車違反の紙をワイパーに挟むとこではなく、窓に貼り付ける行為」や、「貯蓄を促す仕掛けに、デフォルト方式を採用すること」や、「納税を促す時の文言」、「屋根の断熱材の施工に、屋根裏部屋の掃除を組み合わせる」など… 実施にあたっては、実証実験が必要そうだしデータを取って検証と。

この本では、ナッジだけじゃ無くて、サンクコストの話や、ゲーム理論の話、株式市場の反応への疑問、一物一価の嘘、市場の足し算引き算の話、NFLのドラフトなど、切り出して読んでも面白い話がたくさんある。読んで確実に理解できるほどの頭が無いのが痛い所である…

この本の対象読者は、30,40代のサラリーマンかな?もう少し若くして読めば、その後の人生で良いことあるかも知れないし、意外と政治とかに興味を持つようになったりするかも。

もう少し、この筆者が書いた別の本を読んで理解を深めたいと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年12月22日
読了日 : 2018年12月22日
本棚登録日 : 2018年12月3日

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