久しぶりの、東野圭吾の長編ミステリー
10年近く前に読んだ『容疑者Xの献身』のガリレオこと、天才物理学者の湯川が繰り広げる、事件のトリックの推察と事件の全貌を知った時、息を呑んだ。
一人の残忍な男のせいで、たくさんの人の人生が狂った。
「人間じゃない、あれは人の顔のお面を被った悪魔だ」
容疑者をそう言い表すのに過言ではない、やるせない出来事が次々と起こる。
大切な人を奪われたのに、奪った人間は裁かれず、のうのうと生きていて、しかも拘留中の見舞金までせびって悪びれもせず息をしている。
司法でも裁けないなら、自分たちで拷問を与えて復讐をするしかない。自分たちの手で処刑してやりたい。
そう考えることは、正義に反するのだろうか
とても難しい、理屈は通用しない、理性で片付けられない人間の根っこの部分をザワザワとさせられる物語でした。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年5月11日
- 読了日 : 2023年5月11日
- 本棚登録日 : 2023年5月11日
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コメント 1件
はねさんのコメント
2024/02/27