ラバー・ソウル

著者 :
  • 講談社 (2012年6月2日発売)
3.67
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本棚登録 : 767
感想 : 184
5

*ややネタバレ*
オチが勝負のミステリー。なので読み返すことは・・・なさそう。が、一読の価値はかなりある! そりゃ話題になるわなぁという感じ。

最終章で明らかになる真相は「おおぉ、そうなるかぁ」と唸ってしまった。
それまでのストーカー心理描写の巧みさ(読んでいて不愉快になるほど)があっただけになおさら物語に引き込まれていった。

小説形式と問答形式で綴られていく全体の構成も見事。心地よいビートを刻んで、グイグイと物語世界へと誘っていく。

読み進めていくうちに何故『ラヴァーソウル』に準えた展開なのかと疑問に思っていたが、最後の最後に綺麗に氷解。ビートルズでストーカーといえばチャップマンと思ったがそうではなかった。

しかし、真犯人の動機は腑に落ちないなぁ。そこをキッチリ描くと全体のリズムが狂うというのも判るんだけれど。


話題になるだけはある一級のエンターテイメント小説!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本・雑誌
感想投稿日 : 2018年11月20日
読了日 : 2012年7月9日
本棚登録日 : 2018年11月20日

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