よく考えたらきちんと読んだことのないロミオとジュリエット
そういう展開でそんな悲劇が起きちゃったのね!ふむふむ
そして二人の恋愛と二家の敵対問題だけではなく、乳母、友人、親戚、神父など
結構多くの個性的な登場人物が物語を盛り上げていた
(毎度思うが登場人物結構多いのよねシェイクスピアって…おまけになかなかの名脇役も結構いるのよ)
幼さを残した二人が恋に落ち、両家の敵対関係から悲劇が生まれるのだが、展開も早すぎるししっくりこないところも多い
そして未だに馴染めないのが、冗談半分かと思っていたら、あれよあれよと展開して本気の喧嘩で死んじゃう…みたいなやつ(結構ビックリするのだ)
味方だと思っていた両親にジュリエットが従わないとジュリエットにボロクソ言い、勘当宣言までしてしまう(ひどい)
この時代はやはり子供というのは親に所属している「モノ」に過ぎないのかしら…
相変わらずのテンポと歯切れの良さで気持ちよく展開するため非常に読みやすい
セリフや表現の美しさと、反面、文句や悪口がかなり下品(笑)、喧嘩になると一気に急変化…
この乱高下にシェイクスピアらしさを感じる
巻末の解説を読んで改めてシェイクスピアは劇作家であることを認識し、劇としての読み物だと思わないことには違和感を覚えることが多い上、言葉の多さに溺れそうになる理由もよくわかった
解説に「シェイクスピアの劇を正しく理解するためには、絶対にエリザベス朝劇場に関する一応の予備知識が必要になる」
とあったので「エリザベス朝劇場」についてまとめておくことにする
①小劇場であった
無背景の舞台であったので、俳優の口を通して聞くセリフが圧倒的に重要な要素
言葉のオンパレード
芝居は、見るものではなく、聞くもの
②太陽光線の劇場
舞台上のみ屋根がある
客席は青空の下
(昼と夜は言葉による説明が必至)
③無背景
能と同様
観客に強度な想像力を要求した
セリフの陰影に一心に聞き入ったのだ
④舞台前面の幕がない
芝居と観客との距離を近づける効果
⑤女の役はすべて少年俳優が扮した
女優が生まれるのは、1660年以後
この予備知識をもって読むと印象が結構変わる気がする
芝居は「見るもの」ではなく、「聞くもの」!(おお、なるほど)
だからここまでセリフがてんこ盛り
そしてあえての無背景、道具も少な目(能と同じ感じ)により観客の想像力をあおる
そして女優がいない!
(ジュリエットは少年が演じたのね… ん?乳母も⁈難しくないかい?)
そして前々から気になっていた「ロミオとジュリエットはなぜシェイクスピアの四大悲劇に入らないのか」
これをチャットGPTに聞いてみた(笑)
作品のテーマと構造の違い: 「ロミオとジュリエット」は愛と若さ、家族の対立などをテーマにしていますが、他の四大悲劇とは異なる要素も含まれています。四大悲劇はより壮大なスケールや政治的な要素を持ち、主人公の個人的な運命がより広範な影響を及ぼす場合があります。一方、「ロミオとジュリエット」はより個人的なドラマに焦点を当てており、他の四大悲劇とはテーマや構造が異なると言えます。
文学的なジャンルの違い: 「ロミオとジュリエット」は一般的には悲劇とされますが、その中でもロマンティックな要素が強く、恋愛物語としても非常に有名です。一方、四大悲劇はより古典的な悲劇の形式に従っており、政治的な陰謀や野望、道徳的な問題などが重要な要素となっています。
時代的な位置づけの違い: 「ロミオとジュリエット」はシェイクスピアの初期の作品であり、四大悲劇は彼の後期の作品に含まれています。シェイクスピアの劇作スタイルやテーマの発展は時間とともに変化しており、四大悲劇はその成熟期の作品とされています。そのため、「ロミオとジュリエット」が四大悲劇に含まれていないのは、その作品の位置づけによるものかもしれません。
(なかなか真面目で正統派の回答がきました)
最後にとっておきの粋なセリフ
恋とは…「息の根もとまる苦汁かと思えば、生命を養う甘露でもある」
バラの名前…「わたしたちがバラと呼んでいるあの花の名前が何と変わろうとも薫りに違いはないはず」
あとはリア王とマクベスを制覇するぞ!
- 感想投稿日 : 2023年6月30日
- 読了日 : 2023年6月30日
- 本棚登録日 : 2023年6月30日
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