中山七里さんの小説を読むのは
デビュー作「さよならドビュッシー」と
「総理にされた男」に続いて、3作目です。
今回は「さよならドビュッシー」に登場した
ピアニスト・岬洋介の高校生時代のお話。
ピアノ演奏の描写もすごいですが、
土砂崩れの描写も臨場感あふれ、
ハラハラしました。
また、岬洋介の才能を目の当たりにした
同級生たちの複雑な心情が、とてもリアル。
岬と、ワトソン役でもある同級生の鷹村は
おとなびた部分もありますが、
他の同級生たちは年相応な反応をみせるので
高校時代のお話、という部分にも
違和感は少なく読めます。
タイトル「どこかでベートーヴェン」が、
最後の最後まで効いていて、
思わずうなってしまいました。
ミステリとしても青春小説としても
味わえる1冊です。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2020年2月9日
- 読了日 : 2020年2月8日
- 本棚登録日 : 2020年2月7日
みんなの感想をみる