■読んだきっかけ
・中国出張するにあたり、行く土地の歴史・地理・文化・国民性を知っておきたかったから。
・ニュースや人の話で聞く、中国の悪いイメージ(自己中心的・反日)は、あくまで日本側の視点なので、中国側の視点も知りたかった。
■本の内容
・社会学者3人による、「中国」についての鼎談であり、どちらかと言うと親中で中国に詳しい橋爪氏が、他二人の疑問点(以下のようなこと)に答えていくかたち。
・中国のような大きな帝国が、二千二百年も前(秦の時代)にできたのは、どうしてなのか。いかにして、帝国としての統一性を実現し、維持することができたのか。
・中国人=アグレッシブで自己中心的なため、統一国家に不向きでは?
■印象に残った主張
中国の車の運転の激しさについての以下の意見は、中国に行って深く納得できた。
「中国には交通ルールはない。強いて言うと、事故を起こさないというのが交通ルール」
ルールがないと見える一方で、彼ら相互の、行動の予測可能性はきわめて高い(究極の帰結主義による秩序)。
■感じたこと
(1)疑問設定の重要性
・中国に関する、社会学者たちの鋭い疑問の数々を読み、何となく納得してしまいそうなことでも、良く考えたら不思議なことは深く追求する、ということが大事なんだと感じた。
(2)知識の不足を知る
・近代中国についての章を読み、自分が毛沢東の時代についてあまり知らないことに気付かされた。今の中国を知るためにも、他の本を読んで知識を補強したい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
教養/世界史
- 感想投稿日 : 2016年10月1日
- 読了日 : 2016年2月3日
- 本棚登録日 : 2016年1月7日
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