(あらすじ)
身寄りがなく、役者になるのを夢見てパリにやってきた少女ムーシュは、劇団から解雇され失意のうちに川に飛びこもうとした所、赤毛の人形に声をかけられ命拾いする。そこにいた7人の人形達とムーシュはすぐに仲良くなり、一座の興業に同行する事になる。
一座には人形達の他にギター奏者兼運転手兼雑役係の黒人ゴーロと座長である人形使いのキャプテン・コックがいた。コックは見掛けが醜く恐ろしいだけでなく、高圧的で意地悪だった。ムーシュは夜はコックから酷い扱いを受けるものの朝は人形達に親切にされ、人形達を本当に生きてる者のように好きになる。
ムーシュが興業に同行して1年ほど経った頃、別の興業で来ていた軽業師の青年と親しくなった事で、それまでの関係に変化が出てきて…
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ポール・ギャリコの『さすらいのジェニー』はネコ好きには面白い内容だった。『雪のひとひら』はきれいすぎて…なんだかな…という感じだった。
本書に併載されてる『スノーグース』は醜い男と純真な少女の淡い恋物語で、なかなかいいお話だった。
表題作も同様に醜い男と純真な少女…なのだけど、男のほうが一癖も二癖もあって、それを補うように人形達の存在があって…それ故余計の面白く読めた。7つの人形達それぞれも個性的で魅力がある。素敵なおとぎ話だと思う。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
アメリカの小説
- 感想投稿日 : 2022年1月26日
- 読了日 : 2022年1月24日
- 本棚登録日 : 2022年1月26日
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