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聖杯の謎についての情報がてんこ盛り!
とても面白いのだけど、この分野にまったく不案内な私はニュートンの墓あたりから正直ついていくのが難しくなってしまった。耳読で文字の確認もできずにどんどん流れていくので余計に頭に入りにくかったのかも。
ただ、展開と登場人物たちの魅力でしっかり読ませてくれるので、全く退屈せずに最後まで楽しく読めた。
中巻くらいから感じていたが、壮大なテーマにしては主要な人間関係が意外とこじんまりしている。おかげで、細部を完全に理解できなくても状況が掴みやすいし、各キャラクターの性格や価値観や背負っているものがしっかりと描かれているのでストーリーに入り込みやすい。しっとりとした愛のラストも良かった。
一方で、最初は組織同士のバチバチの攻防戦やら黒幕の権力者やら陰謀やら裏切りやら、相当なスケール感のお話になっていきそうな予感がしていたものが、えー!この人が一人で暴れてただけ~!?みたいな肩すかし感は正直ちょっとあった。
他の奴らも意外とあっさりしおらしくなっちゃって、殺された人たちが本当に無駄死にみたいで悲しくなるよ。
この小説を読んでいると、なんだか高級なミステリーツアーに紛れこんだような、巨大博物館の企画展でガイドツアーにでも参加しているかのような楽しさやワクワク感があって、シリーズの他の作品も読んでみたいと思った。
これの前作があって、今回のヒロインとは別の女性となんだかんだあった風な描写があったけど、毎回ヒロインが変わるシステムのシリーズなのだろうか?その辺も含めて、次が楽しみ!
- 感想投稿日 : 2023年1月30日
- 読了日 : 2023年1月30日
- 本棚登録日 : 2023年1月30日
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