カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)

  • 光文社 (2006年9月7日発売)
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感想 : 428
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いつかは読もうと思っていた「カラマーゾフの兄弟」。NHKの「100分de名著」放映も見た。再放送も見て、流石に潮時と思い、読み始める。

亀山先生の解説のお蔭で、プロローグの「著者より」に書かれているように、書かれなかった第2の小説の構想があったこと、三男アリョーシャが主人公だということを頭に入れる。

出鱈目な父親フョードル、直情型で破滅型の長男ドミトリー、ニヒルな無神論者イワン、修道院で長老ゾシマに仕えるアリューシャ。

三人の息子について全く放任だった父親、フョードル。長男ドミトリーと二男イワン、三男アリューシャは育ての親も違う。だから、この四人の濃厚な関係が納得しがたい。小説も面白さとは関係のない感想だが。

ドフトエフスキーの長編は、肝心の主人公より余分なエピソードに沢山のページが割かれたり、構成に首を捻ることがあったが、本作はあまりそういうことは無さそうだ。第1部はたった1日の出来事なのに、次々に濃密な出来事が起こる。
確かに面白い本だ。じっくり読んでいこう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年11月28日
読了日 : 2021年11月28日
本棚登録日 : 2021年11月28日

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