ゴシック&ロリータ幻想劇場 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2009年1月24日発売)
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本棚登録 : 732
感想 : 62
4

はい、大槻さんの作品の中で一番好きな作品です。どのくらい好きかと言うと、ワイルドの童話くらい好きです(笑)。中毒性がすごくて、抜け出せなくなるんですよねぇ大槻ケンヂワールドに。
登場するのはゴシック・ロリータな女の子。ちょっぴりグロテスクなお話もありますが、基本は幻想的、童話みたいな読後感のある温かい世界です(個人の感想)。クスッと笑っていて気を抜いていると「やられた〜」と泣きそうになります。とてもいい意味で情緒不安定。それが大槻さんの描く幻想だと、私は思っています。
また、私の読書傾向はどうやら大槻さんと近いようで、作中の細かいネタにも過敏反応! 思わずニヤニヤしてしまいます。ファッション描写にも敏感! です。
なかんずくお気に入りの作品は『妖精対弓道部』『おっかけ屋さん』『ぼくらのロマン旅行』になります。

「お前は画家になった」
「うん」
「俺だけがダメだった」
「夢だけが人生じゃないんだろ」
「表現意欲を持って生まれた者には夢だけが人生のすべてだ」
「だったら諦めるな」
「うん、俺はやっぱり小説家だ」
「わかってるさ」
(p64『夢だけが人生のすべて』)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年7月16日
読了日 : 2022年7月16日
本棚登録日 : 2021年3月13日

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