- Amazon.co.jp ・本 (30ページ)
- / ISBN・EAN: 9784593502998
感想・レビュー・書評
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金があっても幸せとは限らない。でも金を求めたいうちは求めたらいいと思う。幸せと切り離して求めていきたい
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孤独な「むすめ」が、小さなか弱い小鳥になって、山を越え、身を切る雪と寒さに耐えて、ついに本当の家族のもとへ! 魔法使いが与えてくれない愛と自由を、勝ち取れてよかったよかった。
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タテ29cm,ヨコ23cmの大判絵本。お話はアントニア・バーバー。ベトナム戦争の孤児であった養女をヒントに書かれたらしい。物語はシンプルだが、途中には「夢応の鯉魚」を思わせる魚への変身譚があったりと、幻想性には富んでいる。しかし、何よりもそうした幻想を豊かに支えているのはル・カインの絵。ベトナム色には乏しいが、全体にオリエンタルムードが溢れ、色彩もきわめて鮮やかな夢の世界が展開する。水墨画風の絵をはじめ、中国モードが主流をなすが、主人公の「むすめ」は、王朝のお姫様のようだ。いずれも捨て難いが、密林の絵が篇中ではベスト1か。
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「むかしまほうつかいと、そのむすめがくらしていました。むすめは、長い間、父親とふたりきりの生活だったのでふと、母親のことを知りたいと思うようになりました。そして“むすめ”としか呼ばれない自分のなまえのことも…。1987年ケイト・グリーナウェイ賞佳作。」
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2015.6.6市立図書館
ル=カインの展覧会で知って、借りてみた絵本第2弾。
アントニア・バーバーがベトナムから迎えた養女のためにつくったお話にル・カインのオリエンタルな挿絵がよく合う絵本。画家のイメージする娘の姿は日本の十二単などに想を得ている感じ。そしてお話が思いがけなくドラマチック。万能でありながらむなしい魔法使いの父親、魔法のことで頭がいっぱいで娘には名前もあたえずに宮殿の中に放任、箱入りで育てたつもりが請われるままに本を与えた結果、自分の名前や母親を探し始めてしまう。そんな娘をはぐらかし続ける魔法使い、でもそれも限界となり、娘は小鳥となって命がけで魔法使いの元を離れ、最後には自分のほんとうの家族のもとに帰ったというお話。
ル=カインの繊細な挿絵がすてきで、密林に遊ぶ娘、薔薇、魚、子鹿などに姿を変えた場面、雪に倒れる娘など、どの頁もそれだけで飾っておきたいようなイラストレーション。いちばん好きなのは娘が本を読みふける場面。おやゆび姫、アリス、ピーター・パン、ドン・キホーテ、ハメルンの笛吹き、人魚姫、朝びらき丸(ナルニアシリーズ)といったおなじみの昔話や物語のイメージが描きこまれていて見飽きない。
この本は手元にほしいなあ。
追記:7月8日購入 -
『おどる12人のお姫さま』からの流れで。
東洋風味が加わった画風は個人的な趣味で、食指が動かないのだが、この本の挿絵は素晴らしかった。
色やにじみもさることながら全体的なレイアウトも美しく見惚れる。
話も先が気になり、いつもは図版をぺらぺらっと眺めて終わりにするだけだが、この本もおどる~と同様に、絵をじっくりと眺めながら最後まで読んでしまった。
欲望にまみれた今の私は、まほうつかいのむすめのままでいたいななどと思ったり。 -
少し絵が苦手なタイプだった。お金があれば幸せか。幸せって何なんだろうね。
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エロール・ル・カインの絵が素晴らしいです。
魔法使いは西洋風、むすめは東洋風の雰囲気。 -
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