ツバメ号とアマゾン号(上) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)

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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001141702

感想・レビュー・書評

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  • 今までよんだ島の冒険の話のなかでは、
    一番すきになれなかった本。

    シールブックに関係なかったら、下は読まないだろう。

  • 今年の夏こそ読破するぞ!

  • 第2回三田市立図書館ビブリオバトル テーマ「図書館で出会った本」で紹介した本です。

    https://www.facebook.com/photo.php?fbid=237136639806221&set=a.192087947644424.1073741828.190919227761296

  • この作品を読むのは実に四十数年ぶりです。  子供時代に読んだこの本は旧訳(訳者は同じ)でハードカバー本でした。  とても楽しい冒険ものだったのですが、シリーズものであることは長らく知りませんでした。  この作品がシリーズものであることを知ったのは大学生の時。  英文学史の授業でその事実を知り「へぇ、そうだったの。  いずれ読んでみたいなぁ。」と思ったことを懐かしく思い出します。  その大学時代にシリーズ全冊を読破しなかったのはKiKi の括りの中ではこの作品は「海洋もの」「冒険もの」だったから・・・・。  どちらかというと、あんまり得意じゃない分野だったんですよね~。

    物語そのものは楽しいんだけど、操船なんてしたこともない KiKi にとって帆船の操縦方法の記述部分(特に前半)は決して読んでいてワクワクするような楽しいものではなかったし、同時に当時は児童文学に対する興味が薄れていた時代だったから、もっと小難しい(?)本をたくさん読まなくちゃいけなくてついつい素通りしてしまっていました。

    でもこの「岩波少年文庫全冊読破企画」のおかげもあり、児童書への興味が再燃してきた年頃になったということもありでようやく「ランサム・サーガ」の全冊読破に挑戦できそうです。  現段階では全12作品のうち9作品が発刊されています。  因みに全冊のラインナップはこ~んな感じ(↓)

    1. ツバメ号とアマゾン号
    2. ツバメの谷
    3. ヤマネコ号の冒険
    4. 長い夏休み
    5. オオバンクラブ物語
    6. ツバメ号の伝書バト
    7. 海へ出るつもりじゃなかった
    8. ひみつの海
    9. 六人の探偵たち  (ここまで既刊)
    10. 女海賊の島
    11. スカラブ号の夏休み
    12. シロクマ号となぞの鳥
    当初は全冊揃ってから読破しようとその発刊を待ち望んでいたんだけど、この「ツバメ号とアマゾン号」が岩波少年文庫で出てからもう随分経ってしまったうえに、この物語は言ってみれば「ひと夏の冒険」という趣の本なのでやっぱりできることなら「夏前」に読んでおきたいじゃないですか!!  しかも例の宮崎駿さんの推薦50冊のラインナップにも入っているのに、いつまでたっても読了できないのはちょっとつまらない・・・・・ ^^;  ま、てなわけで今回の「岩波少年文庫全冊読破企画 再スタート」を機に手に取ることにしてみました。

    久々に読んでみたけどやっぱり面白かったぁ!  ウォーカー家の4人兄妹(ツバメ号クルー)の実にうらやましいキャンプ生活が生き生きと描かれ、途中で仲間になるアマゾン号の2人姉妹(アマゾネス)のお転婆ぶりも微笑ましく、KiKi なんぞは「アマゾネス」という言葉を初めてちゃんと認識した時、ギリシャ神話の物語よりはこの2人のおよそレディらしからぬいたずら(特に自分たちの叔父であるキャプテン・フリントの船に花火を投げ込む辺り)をありありとイメージしたことを懐かしく思い出しました。

    彼らがやっていることは現実的に言うなら無人島での子供達だけのキャンプ生活なんだけど、そこには多分に「良質なごっこ遊び」の要素が含まれていて、彼らはある時には「七つの海を支配した大英帝国艦隊」であり、又別の時は「ロビンソン・クルーソー」であり、又別の時は「宝島のジム少年」です。

    逆に言えば彼らのやっていることは当時の子供たちがワクワクしながら読んだそれらの物語や帝国主義の栄光を存分に味わい尽くしている英国民らしさが溢れていて、「土人」「現地人」「未開人」といった言葉にある種の選民思想が滲み出ているところが今の KiKi にはちょっと気にならないでもないけれど、そんなひっかかりを吹き飛ばして余りある魅力がこの物語にはあると感じます。

    ピーターパンの物語なんかでも有名な海賊(捕虜)を処刑する際の船べりから突き出した渡り板の上を目隠しをして歩かせて海に突き落とす処刑シーンなんかを模した遊びにちゃんとつきあってあげるキャプテン・フリントや「良い土人役」を演じ切るおかあさんなど、彼らを見守る大人たちがこれまた素晴らしい!!  子供たちの遊び心を尊重し、彼らの自主性を信じる姿は現代の我が国の「モンスター・ペアレンツ」には是非見習っていただきたいものだと感じます。

    それでも決して放任主義というわけではなく、子供達だけで雷雨が吹き荒れる嵐の中のキャンプ生活を送った翌朝に大挙して島へ現れ、PTA化しているあたりもリアリティがあって微笑ましかった・・・・・(笑)

    読んでいて思ったのは、イギリスの、しかもこういう遊びができるぐらいの階級の子供達というのは都市にいる時は、ある意味で年齢以上の早熟さが求められ束縛の中で暮らさなければならない現実があるということです。  日本の子供たちはある意味で「子供らしさ」みたいなものを日常の中で謳歌できる風土があるけれど、イギリスの子供たちは早くから服装の面でもきついネクタイやベルト、革靴に締め付けられるうえに、「小さな紳士・淑女」であることが求められる文化(?)に首根っこまで浸っているようなところがあります。  寄宿学校に入れられちゃうことも多いし、そういう意味では日本の子供たち以上に夏休みの開放感は格別な物だったんだろうなと感じます。

    それにしてもこの(時代の?)子供たちは逞しいなぁ!  船を自在に操れるし、テントは張れるし、自炊もできる(まあ、たいしたメニューではないけれど・・・・・)  火の扱いにも長けているし、ナイフの使い方やロープの使い方も大人顔負けです。  ゲームとかテーマ・パークというような「与えられたモノの中でしか遊べない現代の子供」と、大人のサポートを受けながら・・・・ではあっても「何もない中で遊べる子供」。  KiKi の身内の子供達には「何もない中でも遊べる子供」であって欲しいなぁと思わずにはいられません。  それがそのまま「生命力」に繋がるような気がするんですよね~。

    さて、冒頭にも書いたようにこの本は「宮崎駿による岩波少年文庫の50選」にも含まれています。  最後に彼の推薦文をご紹介しておきたいと思います。

    めくるめく夏休み。  きらめく湖に自分たちのボート。  帆が風をとらえて、自由にどこへでも行けるのです。  大人達は口やかましく言いません。  自由・・・・。  なんという素晴らしい夏。

    ぼくにもこんな夏休みがあったらなぁ・・・・。  手つかずの宿題、まっ白な絵日記帖、悪意としか思えないお天気の欄(だれがこんなものを印刷したのでしょう)。  サルスベリが咲いて、ツクツクボウシが鳴き出すと、夏休みがおわっちゃうと、今でもドキドキするんです。     ため息が出ます。

  • この物語に耽溺したであろう年頃はファンタジーにはまっていたので、こうした現実的な冒険には目が向いていなかった。秘密基地建設には燃えていたのだから、きっと読んでさえいたら心底惚れ込んだだろう。大人になった今は、とてもそこまではひたりきれず、それが非常に残念。
    そのかわり、この世界の大人のすごさはリアルにわかる。上巻では、なんといってもお母さん。どうやらオーストラリア育ちらしい彼女のサバイバル能力はなみではない。子ども達との距離の取り方も絶妙。同じ立ち位置で会話ができるし、さりげなく示される気遣いは心憎いばかり。さらに毎朝ミルクを供給してくれる農場の人や炭焼きのおじさん(おじいさん?)といった、周囲の大人の子ども達へのまなざしも見逃せない。
    もちろん、子ども達自身の生活力の高さに裏打ちされた「ごっこ」の徹底ぶりがいかしているし、長男にいたっては自分の振る舞いについて、ある種の「哲学」すら持っているのもすごい。
    さて、帆船好きとしては、特に子ども達の操船能力に注目。小学校低学年かと思われる年齢の末っ子でさえ、「間切」ることを知っているなんて。
    そしてアマゾン号の女海賊のお姉ちゃんの末頼もしさ。なんとも魅力的だ。

  • 鮮やかな手並みでツバメ号を操る子どもたち。無人島でのキャンプ。
    アマゾン海賊との出会い。どれをとってもわくわくしました。
    そして子どもたちを見守り,最高のアドバイザーでもあるお母さんの存在がとても素敵でした。

  • 非公開メモ参照

  • 感想は下巻で。

  • 子どもだけでの操船、そして無人島生活。
    海賊という名の、仲間たちとの出会い。

    子どもの世界。

    そして、その子供の世界を大切にし、見守る大人。


    素敵ですね。

  • 「大自然の中での冒険」っていうのが
    私のハマるタイプの枠ではないんだけど、
    いい世界だなあと思えた。
    もっとちっちゃい頃にこの物語と出会っていたかったなあ。

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