オリジナル版 星の王子さま

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  • Amazon.co.jp ・本 (133ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001156768

感想・レビュー・書評

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  • 11/21から『リトルプリンス 星の王子さまと私』が公開され、原作の『星の王子さま』を今まで読んだことがなかったので、この機会に読んでみました。

    児童文学の名作という認識しかなかったのですが、読んでみるとその解釈が難しい。

    中でも心に響いたのは、
    『心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ』
    『みんなは、特急列車に乗りこむけど、いまではもう、なにをさがしてるのか、わからなくなってる。だからみんなは、そわそわしたり、どうどうめぐりなんかしてるんだよ……』
    『さがしているものは、たった一つのバラの花のなかにだって、すこしの水にだって、あるんだがなあ……』
    というところ。

    日常の忙しさに流されて、大切なものが見えなくならないよう、何事も心で見て感じることを忘れないようにしたいと思いました。

  • ちょっぴりわがままだけど、とても愛くるしい小さな王子さま。
    彼はいろんな星の人と出会って、いろんなことを学んでいく。
    たとえば人と待ち合わせする時のときめきや、大切な人と別れる時の切なさ、人と人との絆、
    星空を見上げた時の神秘的な気持ち…。
    「いちばんたいせつなことは、目に見えない」。

  • 星の王子さま サン テグジュペリ 内藤濯 訳 岩波書店

    気になることがあって何度目かの読み返しをしてみた
    しかしやっぱり背伸びした自分に酔っている作者と翻訳者が目に浮かんできてしまう
    手間隙をついやした分
    もったいなくなって執着してしまう過程を見せてくれる
    この作者と訳者は情という所有欲を愛だと勘違いしているように思えてならない

    それが原因で全体の筋が通らずに矛盾をはらんでしまっているようだ
    登場人物がすべて男だというのも異常だし
    女性を花に置き換えているのもペット扱いしているように思える
    そのためだろうか関わり過ぎて依存しあっている苦しみばかりが目立つ
    自分が思った分相手にも思い返して欲しいし
    できればそれ以上に思われたい
    そうでなければ未練がましく恨みがましくなってしまう

    そこには責任だの義務だのが発生してしまう
    他人を操ることは不可能だし失礼だということを乗り越えてしまう
    未来にとらわれているから過去を引きずっている

    かもめのジョナサンという本がブームになったことを思い出す
    軍属特有の男世界の小さなロマンが描かれている物語にしか見えないし
    「童話を超えた・・・」という思い上がりの繰り返しにも
    三島由紀夫的ナルシストの視野の狭さを感じてしまう

    どう贔屓目に読んでみても世間の評価についていけない
    この翻訳者の後書きを読むと尚のことむずがゆくなってくる
    原文で読めば又違った読み方ができるかもしれないけれど
    すでに幾つかの訳で読んだのでそれもあまり期待できない

    比較するのは申し訳ないけれど
    エンデの「モモ」は読むほどに深さを感じ取れるのに対して
    この物語ではその都度浅さを見つけ出してしまう

  • ふと読みたくなって実家から引っ張り出して来ました。23歳になって初めて読みました。

    子供向けに作られているようでひらがなが多く、少し読みづらいと感じるところもありました。

    ピュアな心を持った子供から見た大人の姿が書かれていて、大人としての生き方や人との関わり方、物の見方等を考えさせられる内容でした。

    今関わっている人や物について、唯一無二の存在としてこれからも大切にしていこうと思いました。
    そして、大切な事は口だけではなく、具体的な行動でも示せるようにしたいです。

  • なるほど、これが有名な本か。最初は本の構成が分からなくてかなり戸惑ったけど、たしかにいろんな大人、人間がいるなと思った。しっかり味わってもう一度読もうと思う。

  • とりかえしのつかないつらいことがあってまた読んだ。

    先日TVでアメリカのどこかで、ヘビが大きいワニを飲み込みお腹が裂けたというトピックがあった。気持ち悪くても笑ってしまった。笑いながらもああ、「ぼうしの話」が台無しだとちょっと幻滅したのだった。

    「ぼうしの話」ご存知「星の王子さま」に出てくるプロローグ。

    ぞうを飲み込んだウワバミ(蛇)の絵は帽子のかたちになって、幼い「ぼくの絵第一号」、「これ、こわくない?」と聞く場面がばれてしまったではないか。

    『心で見なっくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。』
    『かんじんなことは目には見えないんだよ』

    これがリフレーンしているこの物語。13歳の初読みでは子供ってこうなんだと思い、大人になってからは大人ってこうなんだと思った。

    何も知らずに生きていければいいのだけれど、それでは生きたことにはならない。

    *****

    何度も書いたけれど、「星の王子さま」は私のお小遣いでかった第一号の本。(つまり、一人で書店に行って、自分の意志で購入したということ。おくてかもしれない、田舎に居たから)今回解説を読んだらちょうどその時に日本で初翻訳(内藤濯訳)、出版だったのだね。長いお付き合いで感慨深い。

  • ―ーたいせつなことはね、目に見えないんだよ

  • 小学校のときに読んで以来、ときどき引っ張り出してはページをめくります。
    大人になって読み返すと、子どもの頃と違った見方をしているのに気がつきます。
    毎日、決められた時間に灯を灯す点灯夫とお金を数えている社長は同じように感じてしまいます。

    逆にヘビ、バラ、キツネとのやりとりは変わることなく、今でも思わず本を閉じて目をつぶりたくなるほどです。
    途中から沙漠と星と、その影のよう死の匂いが感じられ、甘美にさえ思えます。

    宝物のような本です。

  • 「星の王子さま」は、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリによって書かれた永遠の名作です。この物語は、サハラ砂漠に不時着した孤独な飛行士が、星の王子さまと出会い、彼との交流を通じて人間の心の豊かさや真実を学ぶ物語です。

    この本は岩波少年文庫で再出版されたものであり、挿絵も初版本を基に改められた新しいエディションです。挿絵は著者自身が描いたものがそのまま使われており、絵の輪郭がはっきりしていて鮮明であり、新しい発見がありながらも懐かしい雰囲気も感じられました。

    物語の中で描かれる星の王子さまは、純粋で真実を追求する心を持った存在です。彼が出会うさまざまな星に住む大人たちは、自分勝手な欲望や物質に囚われて心の目を失いつつある姿が描かれています。しかし、星の王子さまは彼らに対しても心を傾け、真実や美しいものを見つけようとします。

    この物語は子ども向けの童話として知られていますが、実は大人向けの深いメッセージも込められています。心の目を大切にし、物事の本質を見抜くことの大切さや、他人とのつながりや思いやりの重要性に気づかせてくれます。

    読後感としては、心に響く言葉や美しい哲学が詰まった物語であり、何度も読み返したくなるような作品でした。星の王子さまとの交流を通じて、人間の心の豊かさや真実に対する探求が描かれており、心に深い感動を与えてくれる作品だと感じました。

    「星の王子さま」は、幅広い世代に読まれる価値のある名作であり、心に残る感動を味わえること間違いありません。この物語を通じて、大切なことに気づかせられる読書体験を楽しむことができるでしょう。

  • 和訳はこちらだったので登録し直し。
    和訳でニュアンスが違います。
    狐の喋りはこちらがしっくり私にはきました

    恥ずかしながら初めて読みました。
    ほぼ格言しかない載ってない作品じゃないですか!!!
    心に残る作品10・再読リスト5 入れ替えます。

    取捨選択を間違えたり、
    傲慢さ故、当たり前のことを当たり前にできなくなるからずっと心しておきたい。

    数字ばかり見てる大人ではないけれど、
    今の私に一番刺さった言葉
    「その花のために暇つぶししたからだよ」
    「きみがバラのために費やした時間の分だけ、バラはきみにとって大事なんだ」

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