- Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003260531
感想・レビュー・書評
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図書館で前から気になっててやっと読んだ。
ゆかいゆかい。読んで良かった。
鼻を楽しみにしてたけど思いのほか外套が良かった。ずっと漂ううらかなしさ、救いのなさ。
冬にこの話が読めて季節ぴったし!ラッキー
鼻はぶっとんだストーリーをこんなまじめに書き表せるなんて、ゴーゴリこりゃ賢い人だ~という感想。 -
外套のイタイケなアカーキイ・アカーキエヴィッチの姿が心から離れない。不器用、けれど勤めを純粋に、努めて果たす人。彼の小さな幸せの出現と結幕に心が動く。
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青空文庫。鼻が独りでに飛び出して行く不思議な話。ロシアの官僚を風刺しているのか。。?
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かのドストエフスキーにして「われわれは皆ゴーゴリの『外套』の中から生まれたのだ!」といわしめた作品。
うだつがあがらず、周囲に馬鹿にされ続けながらも、日々書写という自分の仕事を全うし続けた末、唯一の希望たる新調の外套を不合理に奪われ、人知れず死んでいった主人公の哀しい話…それなのになぜ、こんなにも気持ちが穏やかになるのだろう。
主人公のアカーキイ・アカーキエヴィッチにぜひとも会ってみたいと思えるのはなぜだろう。
彼だけでなく登場人物すべて、この作品には心底悪意の人間は誰一人としていない。
ゴーゴリの登場人物達に向けられた優しさの故だろうか。
そして、舞台となるペテルブルクの描写の何と魅力的なこと。
垂れ込めた雲の重苦しさと冷たい石壁や土埃の匂いが、この街で生活する人間の様々な営みを一層浮き立たせている。
『鼻』、なんとも不思議で痛快な話。ある朝、床屋の主人が食べようとしたパンに誰かの“鼻”が入っていて、ある朝、少佐の“鼻”が無くなっていた。少佐は自らの“鼻”を探すべく奔走する。
随所に見られるゴーゴリの読者への配慮が優しい。
2作とも、登場人物に会いたいと思い、ペテルブルグに行ってみたいと思い、果てはゴーゴリその人に会ってみたいと思わせてくれる作品である。
訳者はゴーゴリ作品翻訳にその生涯を捧げた平井肇氏。死の床でもゴーゴリの原書を放さなかったそうだが、その訳文はゴーゴリの人柄まで感じさせてくれる。
平井氏の訳で読めることへの幸せを感じた。 -
ゴーゴリの代表作かな。外套の哀れさ、悔しさ、幽霊になってまで彷徨う主人公。小説の原点のような気がします。
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個人的には外套の方が面白い。
外套
ロシアにおける愛すべき庶民の悲哀が描かれていて、そこにある人々の悲哀を外套をモチーフにはっきり描く、抽象的であるというより象徴的に主人公を描いている。
鼻
少し調子づいている主人公の鼻を折るかのように、鼻がある日突然なくなる。
鼻がなくても、死なないが、まさにメンツは丸潰れ。
人間にとっての尊厳はこんな些細なもので組み立てられているんだと警告をしているのかもしれない。 -
非常に話も短いため、簡単にゴーゴリの作品に触れたかった自分としては大正解の作品だった。
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《外套》
冒頭:ある省のある局に……しかし何局とはっきり言わないほうがいいだろう。
末尾:そしてどうやらオブーホフ橋の方へ向けたようであったが、それなり夜の闇へ姿をかき消してしまった。
【あらすじ】
安月給の小役人、アカーキエウィッチは外套新調の資金集めに苦心していた。遂に新調された外套は彼の、勤務を熱愛し、娯楽を必要としない内気で優柔不断な性格を変えた。周囲は彼への態度を一転させ、新調された外套を褒め称え、彼をパーティーへと誘う。
パーティーで彼は、自分の外套が注目されるも、すぐ興味を失い遊びに耽る周囲を尻目に、夜の街を引き返す。帰り道、彼は強盗から外套を盗まれてしまう。
近くの交番に駆け込むもあしらわれ、署長を尋ねるもあしらわれ、つてを辿って役人を尋ねる。
役人は友人の手前、威厳を見せつけるために、彼を怒鳴って -
外套
ゴーゴリ作品初めて読んだ
人にはそれぞれ良い所がある
鼻
芥川龍之介の鼻もそうだが、ありえない話