ブッダのことば: スッタニパータ (岩波文庫 青 301-1)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (460ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003330111

感想・レビュー・書評

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  • 出口治明著『ビジネスに効く最強の「読書」』で紹介

    口伝で伝えられた、仏教という形式になる前のブッダの言葉をまとめたもの。

  • 中村先生ありがとう!

  • スッタニパータ、現存する最古の仏典らしいです。
    有名な「犀の角のようにただ独り歩め」が見れました。
    素朴なのですが…まだ正直よくわからなかったです。

  • 東久留米Lib

  • 仏教の現存最古の仏典の翻訳本です。

    内容は、ほぼ戒律と教えばかりで、詩的表現をもちいて、対話形式で書かれている。

    形式が決まっていて、同じ内容を反復しているうえに、ページ数の多くが脚注に割かれているため、見た目ほどに分量はない。

    原始仏教の本なので、時代は全然違うし、文化も当然違う。
    そのため教えは納得できるものもあれば、そうでないものもある。

    常識として押さえておくにはいいかもしれない。
    だが読み物としておもしろいかと言われると、答えに窮する。

    だが、現代に通じる内容もあり、日々の自分の生活を省みながら読むならば、意義のある書物だと思う。

  • 初めて原始仏典を読んだが、そこには公案のようななぞなぞも、密教のような呪文も無く、ひたすらシンプルに世俗に背を向けて煩悩を捨てることが繰り返し繰り返し説かれていた。人の死を悲しむことすら煩悩だと言い切る「矢」や、自説の正しさを主張することの愚かさを説いた「並ぶ応答」など、印象深い言葉が多かったが、やはり白眉は「ただ独り歩め」と説き続ける「犀の角」。

  • 現存する仏典のうち、最古といわれる『スッタニパータ』の日本語訳(原典はパーリ語)。
    最古ゆえ、ゴータマ・ブッダその人に最も肉薄している仏典といえる。

    この世の苦しみの源、煩悩から離れて心の平安を得るということ、空の思想、涅槃に至る方法などを易しい言葉で繰り返し説く。
    群れるよりも孤独に沈思せよ、と説く姿勢は、教典や教団=宗教を否定するものであり、むしろニーチェの思想に近いものを感じる。
    ブッダの教えが「仏教」として高度に発達するより前に書かれているので、難解な理論は登場しない。
    同時に、日本仏教がブッダの教えからいかに変質した「仏教」であるかを実感する。

    過剰なまでの訳注のおかげで解説書いらず。
    本文を読んで「?」と思った箇所はたいてい訳注が解決してくれた。

  • 数多い仏教書おうちで最も古い聖典といわれているのがこの「スッタニパータ」であります。
    現在の仏教とは少し違う原始仏教のことを知りたくて、もっともブッダの発言に近いといわれているこの本が前々から読みたいなぁ~って思ってたんだけど、難しそうだなぁ~って思ってなかなか手をつけれないでいた。
    きっと難しいんだろうと思い、気合を入れてエイヤーっ!っと読み始めたら、これがなかなか読みやすい。わかりやすい訳のおかげなんだけど、読みやすいし、これがおもしろいかった。
    個人的に最も感銘を受けたのが「蛇の章 八、慈しみ」の中にあるこんな言葉です。

    いかなる生物生類であっても、怯えているものでも、強剛なものでも、悉く、長いものでも、大きなものでも、中くらいのものでも、短いものでも、微細なものでも、粗大なものでも、目に見えるものでも、見えないものでも、遠くに住むものでも、近くに住むものでも、すでに生まれたものでも、これから生まれようと欲するものでも、一切の生きとし生きるものは、幸せであれ。

    この万物に向けられたた慈しみの目。いやー、すばらしい。この心は大切にしなければなりません。

  •  仏教書のうちで最も古い聖典の訳ということで興味を持って読んでみました。
     一つ一つは短文ですが、注釈も含めるとなかなか読み応えがあります。
     ただ、正直なところ9割方理解できませんでした。ともかく、形ばかりは最後まで「文字」を目で追いましたが、そもそも「仏教」思想についての基礎知識すらないレベルですから、その根源思想、それも詩の形式で記されたものが分かるはずもありません。
     気になるフレーズの欠片でも、記憶に残ればと思います。

  • どこまでも澄み渡った清らかな水の様に魂に染み渡った一冊。

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著者プロフィール

新潟大学人文学部准教授
1977年、東京都八王子市生まれ。1999年、東京都立大学人文学部史学科卒業。2009年、東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学、博士(史学)。
八王子市総合政策部市史編さん室専門員、獨協大学法学部特任助手を経て現職。
著書・論文に、『東京の制度地層』(公人社、2015年、共著)、『新八王子市史 通史編5近現代(上)』(八王子市、2016年、共著)、『新八王子市史 通史編5近現代(上)』(八王子市、2017年、共著)、「1930・40年代日本の露店商業界紙『関西俠商新聞』・『小商人』・『日本商人』について」(『資料学研究』12号、2015年)、「戦災の記憶の継承と歴史資料――長岡空襲の事例に即して」(『災害・復興と資料』8号、2016年)など。

「2018年 『近現代日本の都市形成と「デモクラシー」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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