物語のおわり

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.55
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本棚登録 : 2556
感想 : 359
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022512215

感想・レビュー・書評

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  • 違う状況でこんなにも多くの種類の話。
    また、ふりだしに戻って読み出してしまいそうな。

  • 未完の物語の原稿がバトンのように人から人へと渡り、それぞれの心に波紋を投げかけていく連作短編集。
    物が物だけに、そんなに上手く渡るか、とか最後のオチはいらないという人もいるみたいで、その意見もまぁわかります。
    私としてはちょっと長いけど、まぁアリですね。
    湊かなえ気になるけど、恐い話は苦手、という人は、これを最初に読めばいいかもしれません。
    ミステリー色・サスペンス色は強くないので他とは感じが違いますが。

    北海道の各地がわりと効果的にちょこちょこ出てくるので、ご当地関係者は嬉しいかもしれません。
    摩周湖とかちょっと興味出た。

    装丁 / bookwall
    装画 / サカモト セイジ
    初出 / 『小説トリッパー』2012年春季号~2014年春季号連載。加筆修正あり。

  • 高1 ◎

  • この本好きだわ

  • 自分の読書史上、こんなにも掟破りな読み方をしたのは初めてだ。

    今までにも、あまりにも描写が細かいが早く先を知りたくて知りたくて1回はざっと飛ばし読みをして結末を知ってから、再度一言一句飛ばさずに読み直した、ということはある。

    しかし本書に関しては、全く作者に対して失礼極まりないのだが、8章に分かれているものを、1章→8章→2章に戻って順に→8章再び、という読み方をしたのだ。

    実際には章に数字はふられていないのだが、1章が序章で8章が終章、間の章で話が展開されていく構成。
    その1章が丸々、素人が書いた体の文章なので、あまりにも読みづらいわつまらないわで、読むのをやめようと思った。

    そこでブクログの皆さんのレビューを拝読した。
    その上で、もうこれで読むのをやめてもいいやと思って、あえて、一応、終章を読んでみた。
    そこからは上記の通り、2章に戻って結局最後まで読んだ。

    掟破りだが、この読み方をしなければ、1章でやめていた。

    自転車でツーリングをした大学生の綾子の別れたばかりの男、剛生という胸くそ悪くなる登場人物がうまく書けていて、湊かなえさんはやっぱり凄いなぁとは思ったが、全体的には今ひとつだった。

    「終章は無くても良かった」「話の続きは読者に委ねる形にした方が良かった」というニュアンスのブクログレビューも結構有ったが、私は終章が有って良かったと思う口だ。
    「きちんと結末を提示する」という著者ご自身の考え方を、本書218ページで登場人物に語らせているが、それは本当に私にとってはありがたいことだ。

    もし本書の序章の物語の結末がうやむやにされていたとしたら、私の中で本書の評価はもっと下がっていたことだろう。

    それは私が、何年も前に読んだ重松清氏のある作品の結末がわからない形で終わっていて、いまだにそれをずーっと引きずっているような読者だからだ。

  • なるほど・・・そう繋がるのね
    湊さんだわ~~

  • ひとつの短編がそれぞれ悩みを抱える人たちの手を渡っていく。こういう繋がり方も面白い。
    未完の物語に1人1人が結末を考えて、でも本当の結末は最終章に、というまとめ方も軽い驚きもあって良かった。

  • 最後で全てが繋がる。
    あまりに単調で途中で飽きかけたけど、
    ラストを読んでまた1から読み返したくなった。
    湊かなえさんの作品は好きで、
    ドキドキハラハラを期待して読んだので物足りなかった。
    「湖上の花火」の章が好きだったかな。

  • お話のリレーみたいにつながって、最後は輪になった。
    それぞれの思いを胸に北海道を旅する人たち。
    麓郷や美瑛は「北の国から」に感化されて訪れたことのある場所なので
    親近感があった。
    「摩周湖がきれいに見えると婚期が遅れる」といううわさもあったなぁ。

    夢をもつ意味、あきらめる理由、どうして人は旅にでるのだろう…
    など考えさせられる点はあったが、話のまとまりが弱かったかな。

  • 昔風の丁寧な語り口の話だなあ、と思ったら一章は、誰かが書いたある物語で、二章以降は、その物語を読んだ人たちの話だった。舞台は北海道が多い。広い世界、夢、家族がどれもテーマになっている。
    一見短篇集のようでもあるけど、世代や街を超えてつながっている壮大さを感じられるいい話だった。物語を読む人たちの話が少し繰り返しのような感じで、各章の結末があっけらかんとし過ぎかなあ。
    湊かなえは告白しか読んでなかったので、サスペンスかと思ったけど、ちがった。

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著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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